医療プレイのススメ-第12回/神田つばき

「麻酔」

 夏といえば幽霊…。お岩さん、牡丹灯篭… とっくに死んだはずの女が男恋しさに帰ってくる季節。
 というわけで私も、“ほんの数日間”コラムをお留守にしましたが、灼熱のシャバが恋しくて帰ってまいりました。だって、どうしても書きたいことがあったんだもん、読んでください、お願いします(笑)。
 私、また新たなフェチを発見したんですよ、自分の中に。こんどは「麻酔フェチ」。本チャンの全身麻酔は一度しか経験ないんですが、部分麻酔とか静脈麻酔は何度もやられています。これがホントにクセになる~!
 もう~、麻酔の何もかもが好き♪ ふつうの睡眠では得られない深ぁい眠りも、話しかけられてうつらうつらと眠りが覚めかけた瞬間の、脳だけ起きてて体が眠っている感覚も、部分麻酔で電気メス使われて、痛みはないのに「ドガガガ…」と骨に振動が伝わってくる凶暴な快感も。
 マジ、麻酔ラブ♪ 昏睡萌え♪
 先日、肉体改造系のフェチ男さんと、麻酔話になったんですよ。

「私、こないだ胃カメラ飲んだよ~。でも、静脈麻酔かけられたから、気がついたら終わってて、胃ラマチオ体験できなかったあー」
「俺はコンジロームでまたチ○コに麻酔っす!」

 え~、この人たしか半年前にもコンジロームを病院で焼いたはず。
 コンジは男女間でのピンポンが激しいし、一個できるとあっという間に増殖する、いわば性病のわらしべ長者。梅毒やHIVや肝炎のような深刻さがないだけに、軽く見て放置していると、ある日突然チ○コのデザインが醜悪になってて泣きを見ます。

「そうなんすよ~、治ったと思って通院やめたら半年後に再発で」

 いや~、それは再発じゃなくてまたかかったんじゃ…?(汗) 君はイロイロ悪さをする子だからねえ~。“やればできる子”だからねえ~~。

「ちがうんす。今回のはタダナラヌあらわれかたをしたんす。尿道口から出てきたんす~~!!」
「ぎゃははー、チロッて舌出すみたいに?! わはは~!」
「わ、笑いごとじゃないっす~。コワイ光景だったし、治療も死ぬほど痛かったんすから~!!」

 菌は深いところに潜っていくって、ホントなんだなあ~。
 電気メスで焼く前に、部分麻酔を注射されるんですが、男のほうが格段に痛いらしいです。女のビラって、実はそんなに痛くない部位だから。
 彼の場合は、尿道口の中に尖型コンジロームがあるのだから、そこをムリムリ割り開いて治療しなければならないワケ… むくつけき医師の手で鈴口を左右に拡げられて、左に一発、右に一発と合計二発の激痛注射されたそうです。

「死ぬほどの激痛に、なかば自分じゃなくなってダラーンとしていたら、ジゥウウウ~ッてチ○コの先から煙があがってるんす! まるでチ○コがタバコ吸ってるみたいに!!」

 尿道口の内側を電気メスで焼かれて、2~3日はオシッコのたびに痛くて涙が出たそうです。
 なんでだか自分でもわからないんですが、この話を誰かにしたくてしたくてたまらなかったので、コラムに書きました♪ え~と結論は、

「洗ってない性器とヤルのはくさくて興奮するけど、事前事後にちゃんと洗いましょう」
 こじつけでスミマセンです…。


神田つばき SM誌専門ライター

趣味もSMプレイ。メディカルプレイを愛好し、『カルテ通信』(三和出版)、『カルテ倶楽部』(タイヨー図書)などに連載執筆中。医療趣味が高じて『カルテ倶楽部ビデオシリーズ』『真・絶対服従シリーズ』(ゴーゴーズ)などのビデオ作品にも女医として出演中。

(以上、全12回。旧フェチコラムより掲載)